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最後のランナー、宣教師となったアスリート

アスリートの実話を映画化した『炎のランナー』の主人公エリック・リデルのその後の実話
オリンピックの男子400メートル走で金メダルに輝き、その後宣教師となった

髭剃りの替刃は片刃3枚刃とかやめて両刃カミソリにしたらよく剃れるし安い


炎のランナー

久しぶりに、素晴らしい映画を視聴しました。感動の名作でした。

炎のランナー (字幕版)




この映画を1982年の公開当時に観て、虜になった世代です。
この夏(2016年)、リオ五輪の男子400mリレーで日本チームが銀メダルを獲得!
思わず、本Blu-rayを再見してしまいました。

【以下は、ストーリーに係る記述を含んでいます。ご了承ください】
ユダヤ人への偏見や差別に立ち向かい、己の存在意義をかけて走った、ハロルド・エイブラハムズ。
宣教師と陸上競技者の両立の困難さに苦しみながらも、祖国をも敵に回す信念を貫いた、エリック・リデル。
「あらゆる圧力に屈せず、信念を貫く姿」(ヒュー・ハドソン監督)
1924年のパリ五輪でそれぞれ金メダルに輝いたこの二人の対比が素晴らしく、また、彼らをとりまく英国の若者たちの群像劇となっていることが、この物語に更なる厚みを与えていると感じました。
彼らと対峙する米国勢についても、決勝に望む前の繊細な心理やライバルに対する敬意など、フェアな視点で描いている点に強く共感出来ます。

中でも、ハロルドらと共に「ケンブリッジ4人組」と称されたアンドリュー・リンゼイ卿が印象に残りました。
この映画は概ね史実に基づいていますが、一部潤色(脚色)されているとのことで、実はリンゼイ卿も架空の人物だそうです。
ただし、モデルとなった人物がいたらしく、それはデヴィッド・バーリー卿という方です。

1928年のアムステルダム五輪で400mハードルで金メダリストを獲得、英国陸連会長、国際オリンピック委員、国際陸連会長を長く務めたのだとか。
ケンブリッジ大学のカレッジのひとつ(モードリン・カレッジ)で学び、映画の中にも出てくる「カレッジ・ダッシュ」に「成功」したというのですから、脚本家が各エピソードの参考にしたことは間違いない様です。
(バーリー卿のことは、本Blu-rayに収録されているヒュー・ハドソン監督による音声解説でも語られています)

ちなみに、リンゼイ卿の吹き替えを担当している塩沢兼人さんが、青年貴族としての気品や誇りを十二分に表現していて素晴らしい!
ガンダムのマ・クベ大佐としても有名(!)な方でしたが、この吹き替えは彼の代表作だと思いますね。

吹き替えといえば、この映画には一部に誤訳があり、DVDでは誤訳部分の音声がカットされていましたが、本Blu-rayではかなりの部分が復活しています。
野島昭生さん、田中秀幸さんら実力者が揃った吹き替え版の方が、より感情移入できると感じる方も多いのではないでしょうか。
「走り抜く力はどこから生まれてくるのでしょう。…内からです」
クライマックスの400m走で流れるエリック(田中さん)のモノローグを聞く度に、私は感涙してしまいますね。

また、本Blu-rayには、ロンドン五輪の開会式でも演奏された「タイトルズ」を含む4曲入りのサウンド・トラックCDが付いています。
CDバージョンの「タイトルズ」は、本編で流れる同曲より完成度が相当高まっていることが、改めて解りました。
「ブレードランナー」のヴァンゲリスも素晴らしいですが、二人の「求道者」を描いたこの映画では、彼の音楽が持つ「神秘性」「高揚感」「ストイックさ」などが如何なく発揮されており、間違いなく最高傑作だと思います。
(市販されているサウンド・トラックCDとは、収録曲が異なりますのでご注意ください)

DVDからの買い替え組ですが、「製作30周年記念版」の名に恥じない、画質向上が感じられました。
また、「ランナーたちの同窓会」ほか、特典映像も網羅されています。
ケンブリッジ大学の各クラブが新入生を勧誘する体育館の場面をはじめ、ブリティッシュ・トラディショナルの教科書の様なファッションを含めて、お勧めの傑作です!

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