「ねえ、聞いて。私の静かな部屋に響いた吐息」
「ねえ、聞いて。」私の声は静かに部屋に響いた。カーテンの隙間から差し込む月明かりが、彼の顔を優しく照らしていた。彼はベッドの端に腰かけて、私を見つめる。瞳の奥に宿る熱が、私の心をざわつかせる。
「初めて会った日のこと、覚えてる?」私はそっと彼の手を取った。指先が触れ合う瞬間、まるで電流が走ったみたいに体が震えた。彼の手は温かくて、少し汗ばんでいて、それだけで胸が締め付けられるほど愛おしかった。
「あの日は雨だったよね。私、傘も持たずにずぶ濡れで立ち尽くしてた。そしたらあなたが突然現れて、傘を差し出してくれた。びっくりしたんだから。だって、見ず知らずの私にそんな優しさを見せる人なんて、初めてだった。」
彼は黙って微笑むだけ。その笑顔がたまらなく好きだった。言葉じゃなくて、ただそこにいるだけで、私を包み込んでくれるような感覚。
「それから何度も会ううちに、あなたの声も、仕草も、全部が私の心に染みついてきた。あなたが笑うたび、私の胸はドキドキして、息ができなくなるみたいだった。そして、ある夜、あなたが私の手を握って、耳元で囁いたよね。『君が欲しい』って。」
思い出すだけで体が熱くなる。あの瞬間、彼の吐息が首筋に触れて、頭の中が真っ白になった。私は目を閉じて、彼の唇が近づくのを待った。初めてのキスは、甘くて、柔らかくて、でもどこか切なくて……まるで夢の中に落ちていくみたいだった。
「ねえ、今夜もそうやって、私をあなたの世界に連れてってよ。」私は彼の胸に顔を寄せた。心臓の音が聞こえる。トクン、トクンって、私のために鳴ってるみたい。彼の指が私の髪をそっと撫でて、そのまま背中に回る。温もりが全身に広がって、私はもう何も考えられなくなった。
月明かりの下で、私たちはただお互いを感じ合った。言葉はいらない。ただ触れ合うだけで、愛が溢れてくるんだ。
彼の腕の中で、私は目を閉じた。耳に届くのは彼の息づかいと、私の心臓の鼓動が重なり合う音。まるで時間が止まったみたいに、静かで、温かくて、ただ彼の存在だけが全てだった。
「君ってさ、本当に不思議だよ。」彼がぽつりと呟いた。声が低くて、少し掠れてて、それがまた私の心をくすぐる。「何が?」って聞き返すと、彼は小さく笑って、私の額にそっと唇を寄せた。「こんなに近くにいるのに、もっと近づきたくなるんだ。」
その言葉に、私の頬が熱くなった。彼の指が私の顎を優しく持ち上げて、顔が近づいてくる。またキスされるんだってわかった瞬間、胸が締め付けられるような感覚がした。今度はさっきより少し大胆で、唇が触れただけで体が震えた。彼の舌が私の唇をなぞって、そっと入り込んでくる。甘い吐息が混ざり合って、頭がふわふわする。
「んっ…」小さく声が漏れてしまって、恥ずかしくて目をぎゅっと閉じた。でも彼はそんな私を愛おしそうに見つめて、「可愛いね」って囁くんだ。もうダメ、心臓が持たないよって思うのに、彼の手は止まらない。私の肩を滑り落ちて、背中に回って、ぎゅっと抱き寄せる。
「君の全部が欲しい。」彼の声が耳元で響いて、熱い息が首筋を撫でる。私はもう抵抗なんてできなくて、ただ彼に身を預けた。服の上からでも感じる彼の熱が、私の肌にじんわり染み込んでくる。指先が私の腰をたどって、そっとシャツの裾をまくり上げる。冷たい空気が肌に触れた瞬間、彼の手の温かさがcontrastになって、ゾクッとした。
「ねえ、怖くないよ。」彼が優しく言うから、私は小さく頷いた。怖いんじゃなくて、ドキドキしすぎてどうしたらいいかわからないだけ。月明かりに照らされた彼の顔が近づいてきて、また唇が重なる。そのたびに、私の中の何かが溶けていくみたいだった。
彼の指が私の肌を這うたび、愛が形になって私を包む。言葉じゃなくて、触れることでしか伝えられない想いがあるんだって気づいた。この夜、私たちはお互いの全てを分かち合った。月が雲に隠れるまで、ただ二人だけの世界に浸ってた。
恋愛マンガは、主に恋愛をテーマにした漫画作品で、登場人物たちの感情や関係性の変化を描いています。
https://www.amazon.co.jp/shop/influencer-316d999d/list/3319N66FHBA4E
コメント
コメントを投稿