親友に彼氏を寝取られたの「裏切りの悦び」

「あのね、聞いてくれる？ こんなこと、誰にも言えないんだけど……私、親友に彼氏を寝取られたの」  

そう、私がいちばん信じていた親友に。  

最初は、ただの友達だったの。彼女と彼の間には何の感情もないって思ってた。だけど、気づいたら二人は隠れて会っていて、私は何も知らずに笑っていた……まるでバカみたいに。  

でもね、一番許せなかったのは、私がそれを知ってしまった日のことなの。  

彼の部屋に行ったの。少し早めに着いちゃって、「サプライズで会いに行ったら喜んでくれるかな」って思ってたのよ。鍵は合鍵を持ってたから、そっと開けて入ったの。  

「……んっ、ぁ……ダメ……」  

聞こえてきたの。女の声が。  

一瞬、頭が真っ白になった。耳を疑ったけど、間違えるはずもない。だって、その声は……私の親友のものだった。  

ドアの向こう、少しだけ開いていた隙間から覗くと、彼女が私の彼の上で乱れていたの。  

「ねぇ……私の方が気持ちいいでしょ？」  

「っ……お前、ほんと最高……っ」  

私の彼は、優しく彼女の髪を撫でて、私には見せたことのないような蕩けた顔をしていた。  

信じられなかった。  

いや、信じたくなかった。  

だけど、私の目の前で繰り広げられる光景は、残酷なほど鮮明で……私はただ、立ち尽くすことしかできなかったの。  

悔しい、許せない、憎い……そんな感情がぐるぐると渦巻いていた。  

なのになぜ？  

私の心の奥底で、別の感情が疼いてしまうのを感じてしまった。  

「……なんで、こんな……」  

あの彼が、私じゃない女を抱いている。  

それを見せつけられているのに……どうして私の身体は、こんなにも熱くなっているの？  

私は震える手で、そっと自分の太ももを撫でた。鼓動が速くなる。  

「イヤ……私、何考えてるの……？」  

だけど、もう遅かった。  

目の前の光景に、私は耐えられないほどの快感を覚えてしまっていたの。  

それは、最も残酷で最も甘美な裏切りだった。  

ドアの隙間から見える二人の姿  

親友の美しい黒髪が揺れ、彼の指が滑るように肌をなぞる。シーツの上で絡み合うその姿は、私が彼と過ごした夜よりもずっと、ずっと淫らに見えた。  

「んっ……そんなに、激しくしないで……」  

「お前が誘ったくせに……可愛い声出すなよ……」  

彼女の背中に彼の手が這うたびに、甘く蕩ける声が漏れ、私はそのたびに胸が締めつけられる。  

悔しい、許せない  

なのに、なぜ？  

熱いものが、私の身体の奥から込み上げてくる。  

足が震え、膝が抜けそうになるのを堪えながら、私はそっと唇を噛んだ。  

「ダメ……こんなの、見ちゃダメ……」  

そう思うのに、目が離せない。  

身体が火照っていくのを、止められない。  

彼の手が、彼女の腰を強く引き寄せる。  

親友の唇が開き、甘ったるい吐息が部屋に響く。  

「もっと……して、」  

私は息をのんだ。  

こんな声、聞いたことない。  

私の前では、彼はこんなふうに乱れてくれなかった。  

彼女だから？ 彼女のほうがいいの？  

胸がぎゅっと締めつけられる。  

だけど、それと同時に  

「……私、こんなのを見て興奮してるの？」  

指先が無意識に、震えながらスカートの裾を握る。  

脚の内側が熱い。鼓動が速くなる。  

「イヤ……こんなの……」  

彼の手が、彼女の太ももを撫でる。  

親友が彼の名を甘く呼ぶ。  

私の知っている彼は、もうそこにはいなかった。  

彼は私のものじゃない。  

その事実が、たまらなく惨めで、たまらなく  

官能的だった。  

唇をかみしめながら、私はそっと背を向けた。  

でも……私はこの夜のことを、決して忘れられない。  

忘れられるはずがない  

この身体が、あの裏切りの熱を覚えてしまったから。  

恋愛マンガは、主に恋愛をテーマにした漫画作品で、登場人物たちの感情や関係性の変化を描いています。

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